誰でも切れる可能性はある
日経ビジネスで、唐突に切れるミドル世代の男性の話を読んだ。
少々神経質ではあるが温厚で通っていた課長が、だんだんと叱責を大きくしていきついにはぶち切れ、パワハラ・セクハラまがいの暴言まで吐いてしまった。
会社の人事が話を聞くと、本人はよく覚えていない、とのこと。
ただ、最近は睡眠不足で、会社の産業医に相談にも行っていたそうだ。
結局、はっきりした原因は分からず、部署変えで話は一旦収まったのだが、その産業医いわく 「この手の“キレる”状態になる人が、その前に睡眠不足が続いているということは、少なくはないんです」そしてこう続けた。
「誰だって心に隙間があって、そこが何かの拍子に開いていくと、全体がガタガタになるんですよ。私だっていつそうなるかはわかりません」
ミドル世代が、どれくらいの年齢を指すのか、いまひとつ不明なのだが私の年齢(50歳)というのは、含まれているだろう。
確かに私の年齢付近は、女性に至ってはすでに更年期世代と認識され男性も同じ頃更年期であり、男性にも更年期障害がある、ということも徐々に知られつつある。
要は、からだが実は急激に変化する時期のため、それに伴い精神も不安定になりがちな世代。
心の隙間も開きやすく、全体のバランスを失いやすい。
なので、先程の課長の話は、実感を伴う。
産業医が言うように、自分だっていつそうなるかわからないと思う。
その記事の最後に、心療内科医の海原純子先生のアドバイスが載っていた。
それは、「深呼吸」「適度に体を動かすこと」「睡眠」「気持ちを話せる仲間や家族」「自然とのふれあい」の5つ。
一見なにげないことだが、でも振り返ると、意外とできていないことばかり。
仕事が忙しいと、簡単に省いてしまうことばかりではないか。
これは男性のミドル世代に限らず、性別問わず、どの世代にも当てはまるように思う。
特に、現代社会は何かと気ぜわしい。つねにスピードを求められる。
SNSの普及で、必要以上に他人の行動を意識してしまうし、いろいろなことを言われる恐れもつきまとう。
自然を感じる時間もない。
全てにおいて余裕がなくなっていると感じるのは、私だけではないはずだ。
不定愁訴が一般化したが、それも潜在的にあった症状が顕在化した、というだけでなく、その症状がひどくなったから無視できなくなった、ということもあるのではないかと思う。
なんだか調子が悪いな・自分のからだじゃないみたい・感情の制御ができなくなりそうで怖いなど、今までに感じたことのない不調を少しでも感じたら、愚直に「深呼吸」「適度に体を動かすこと」「睡眠」「気持ちを話せる仲間や家族」「自然とのふれあい」をやってみようではないか。
おそらく、そこには理論が潜んでいるはずだが今はただ、感じるままにやってみたい。
参考: 日経ビジネス 唐突にぶちキレる、制御不能なミドルの焦り
私が書いています
1966年11月山口県生まれ。丙午のさそり座で、超気性は激しいはずですが、実際は…?2009年よりながいきや本舗店長として、たくさんのお話をお伺いしています。
また、TCマスターカラーセラピスト、食育指導士としても活動しています。
家族は旦那。夫婦二人を謳歌中です。